厚肉成形技術紹介
開発目的
電動式射出成形機は、油圧式と比較し、射出速度の安定性や位置精度が高く、精密安定成形に向いているが、厚肉成形については、長時間安定した保圧力を 掛け続けることが求められる。しかし、電動式ではサーボモータ保護の観点より、負荷時間に 制限があるため、油圧式で成形可能であったものが、電動式では成形不可能となる場合がある。そのため、「長時間保圧性能」技術の開発が求められた。
また、厚肉成形時に射出速度を通常成形にて行った場合、ウェルドやジェッティング、 フローマーク等の成形不良が発生する場合がある。これらを防ぐために、速度1mm/s以下のいわゆる超低速射出速度にて充填を行うことにより、不良をおさえることができる。 そこで、「超低速射出性能」技術の開発が求められた。
また、厚肉成形時に射出速度を通常成形にて行った場合、ウェルドやジェッティング、 フローマーク等の成形不良が発生する場合がある。これらを防ぐために、速度1mm/s以下のいわゆる超低速射出速度にて充填を行うことにより、不良をおさえることができる。 そこで、「超低速射出性能」技術の開発が求められた。
長時間保圧性能技術
1.ブルブル制御(PAT.)
2.保圧折れ線制御
保圧を時間・位置に対し、階段状ではなく折れ線状に制御することで、必要な保圧力を滑らかに掛けることが可能になり、ゲートシールの進捗に合った樹脂補充を行うことで、成形品の保圧を最適化させることができる 。更に、サーボモータの過負荷を抑えることもでき、長時間保圧が可能となる 。

3.高精度圧力制御
デジタルロードセルの採用や、サーボアンプ間の通信を光ケーブルにて行うことにより、耐ノイズ性能が向上し 、高精度の圧力制御が可能となる 。 超低速領域による連続成形でも、安定して良品を成形することができる。
(*オールデジタルサーボシステム MR‐J4参考)
(*オールデジタルサーボシステム MR‐J4参考)
4.圧力高応答性能
デジタルロードセルからの圧力フィードバックをサーボアンプにて 直接制御することにより、高応答を実現。
(*オールデジタルサーボシステム MR‐J4参考)
(*オールデジタルサーボシステム MR‐J4参考)

超低速射出性能技術
1.超低速スクリュー位置制御
サーボモータに高分解能エンコーダを搭載することにより、超低速領域においても 安定した回転が可能となり、その結果、高精度なスクリュー位置制御が可能となる。(*オールデジタルサーボシステム MR‐J4参考)
2.射出速度折れ線制御
射出速度1mm/s以下の超低速射出領域においても、折れ線状に速度を制御することが可能である。その結果、油圧式では不可能な、ポンプの脈動が無い滑らかな速度制御が可能であり、充填中の樹脂の乱流や充填圧の変動を回避し、ウェルドや ジェッティング、フローマーク等の成形不良を防ぐことができる。
